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ちょっと豆知識

紙のいろいろ

  1. 主に使用される紙について
    • クラフト紙
    • 上質紙
    • コート紙
    • 再生紙
  2. これからの紙のこと

1. 主に使用される紙について

封筒の用途の多様性に従い、素材にも様々なものが使用されています。そこで、最も利用されている素材である紙を例にとって紹介しましょう。

紙と一口に言っても、私たちの生活の中にはたくさんの種類の紙が存在しています。しかしながら「封筒にふさわしい紙」となると、その丈夫さが条件として真っ先にあげられます。外部から見られないよう、または中身が破損しないようにと「守る」ことが、封筒の第一義的役割です。特に郵便物として使用する場合は、破れにくくて少しぐらい水に濡れても大丈夫なものが望ましいものです。ですが同時に、丈夫だからといって周囲の郵便物を傷つけるような素材はこれまたNGとなってしまいますので気をつけたいものです。

世の中にはたくさんの種類の紙が流通していますが、封筒に求められる条件にかなう紙には、実際にはどのようなものがあるでしょうか。一般に封筒に使用されている紙の代表というと、「クラフト紙」「上質紙」「コート紙」「再生紙」の4種類が挙げられます。

ところで、紙がどのようにして作られるのかを知っていますか。和紙の「紙漉き」は生産地でよく体験講座が開かれていることもあり、実際に漉いたことがある方もいるでしょう。では、工場で大量生産する紙は?紙の原料は「パルプ」と呼ばれ、紙作りはまずパルプを製造することから始まります。パルプは植物から植物繊維を抽出したもので、使用する植物によって様々な種類のパルプが生まれ、バラエティ豊かな紙を作る原料となります。パルプの製造法は、「機械パルプ」と「化学パルプ」の2つに大別されます。

「機械パルプ」は原料となる木材を機械によって粉砕、漂白し、植物繊維を加工抽出したものです。機械パルプには厚みがあり、紫外線で変色してしまいますが、価格が安いのが特徴です。一方、「化学パルプ」は植物繊維を機械ではなく薬剤と熱によって抽出したもので、漂白するものと漂白しないものがあります。化学パルプは機械パルプに比べ、強度に優れ退色や変色しにくいため長期保存に向いていますが、価格が割高になります。

新聞用紙や文庫本の本文などの用紙といった、量や常用性に重点を置く場合には機械パルプで製造した紙を。美術本や写真集、包装用紙など、強度や長期の保存が必要とされるものには化学パルプで製造した紙を用いる、というように用途によって機械パルプか化学パルプかを使い分けています。封筒は、「丈夫さ」が求められるので、デザイン的な意図がある場合を除き、たいてい化学パルプを原料とした紙で作られます。

では、先ほど述べた封筒の代表的な4種の紙を比べてみましょう。

・クラフト紙

クラフト紙は、化学パルプの製法の一つである「クラフトパルプ化法」という世界中で最も多く採用されている製法で作られた紙で、強度に優れているのが特徴です。 

クラフト紙の特徴はまず何といってもその見た目にあります。ナチュラルな茶褐色の色あいは、紙の原材料である木そのものの色。一見味気なく無骨にすら見える色は、木材本来が持つナチュラルな風合いを損なうことなく再現し、素朴な印象を与えてくれます。クラフト紙の人気の理由がここにあります。

基本的に紙は漂白することで原料である木材の持つ色や汚れを落とすことになりますが、同時にそれは繊維を劣化させることになります。色が白くなるのに比例して紙の強度は落ちてしまいます。わかりやすく例えるならば、日頃洗濯で使用している漂白剤と同じでコーヒーや醤油、血液などなかなか落ちない汚れは漂白剤を使用することで落とせますが、同時に生地を傷めることになりますよね。それと同じことが紙にも当てはまります。クラフト紙はあえて白さを求めない代わりに、雨や破れなどの力に負けない強度を重視した紙と言えます。ちなみに、「クラフト」というのはドイツ語で「力」という意味だそうです。なるほど力強い紙にふさわしい名前ですね。

クラフト紙で作られた封筒は「茶封筒」という名称で主に業務用として広く利用されています。封筒以外では、お米や小麦粉などの農作物用袋やセメント袋といった強度が必要とされる袋にまで利用されていることを知っていましたか。そうそう、お馴染みのダンボールもまたクラフト紙からできているんですよ。

さて一方で、私たちが包装紙や一般的な手提げの紙袋などで普段よく目にする白い紙があります。これは「晒しクラフト」といって、製造段階で漂白されることで白い紙となったものです。また、用途に応じて着色が必要となると、漂白して色を落とし必要な色に染めます。これを「カラークラフト」と呼びます。漂白することで本来のクラフト紙に比べると強度は落ちますが、クラフトパルプ化法そのものが漂白しやすいものなので、晒しクラフトとなってもその他の紙に比べてずっと強度を保っています。

・上質紙

「上質紙」という名前から、「特別に質の良い紙」だと思われる向きも多いようですが、そういうわけではありません。「普通紙」「コピー紙」などと呼ばれることもあるといえば、わかるでしょうか。

表面、裏面の両面ともコーティング等が施されていない100%化学パルプでできた非塗工紙で、白色度の高さが特徴です。流通量も多く、コピー用紙やノート用紙、メモ帳や名刺の紙と、あらゆる分野で好んで用いられているので、一番馴染みの深い紙とも言えるのではないでしょうか。書いたり印刷された文字が反対側からは見えにくい不透明さがありますが、コーティング加工を施されていないためインクが紙の繊維に染み込みやすく、インクの発色が弱くなり、少し沈んだ色合いに見えます。そのため画像のクリアさが求められる写真の印刷には、あまり向いていないと言えそうです。

・コート紙

コート紙は紙の製造工程の中で「コーター」という機械を使用して、紙の表面にクレイなどの白い顔料とでんぷんなどの「バインダー」と呼ばれる接着剤を混合したものを塗布した紙です。

見た目は上質紙とは異なり、艶があり滑らかな光沢があるのが特徴です。インクののりが良く、メリハリの効いた着色効果があるので、写真集などの色合いを大事にする印刷物に用いられます。

またこのコート紙の光沢ですが、艶やかな光沢を放つ処理を施したグロス系と、光沢を抑えることで文字等を読みやすくし、全体的に落ち着いた高級感を与えるマット系に分類することができます。一般的にはカラー印刷にはグロス系コート紙を、写真と文字が同じページに収められた書籍やパンフレットなどにはマット系コート紙というように用途によって使い分けられています。といっても、これは一般論であり、制作の意図によってはわざと逆の効果を狙う場合もあります。

美しさが要求される印刷物では大いに力を発揮するコート紙ですが、リサイクル用紙として処分する際は注意が必要です。というのも、コートの塗料に含まれる無機物がリサイクル過程において紙の強度を低下させてしまう恐れがあるのです。コート紙を処分する際は他の紙とは一緒にできません。別途分類して処分するようにしましょう。

尚、コート紙は再生すると同じような用途の紙として生まれ変わることはなく、板紙(段ボールや紙パッケージ、ジグソーパズルなど)として再生されます。

・再生紙

再生紙は使用済みの紙から原料となる「繊維」を取り出し、「古紙パルプ」として再生されたものをもとに、再び新しく製造した紙のことです。近年の環境問題への取り組み及び、資源の枯渇問題を考慮して官公庁や大企業を中心に、再生紙を利用しようという動きが積極的に採用されています。

古紙パルプには、再利用する紙から印刷インキを取り除かずそのまま再生したものと、印刷インキを取り除いたものがあります。前者は、仕上がりが黒く品質もあまり良くないため段ボールや板紙の原料として使用されます。後者は比較的白いパルプで、「脱墨パルプ」と呼ばれています。ある程度の白さを必要とする紙の原料に使用されており、主に印刷用紙やトイレットペーパーなどに活用されています。

再生紙の使用の意識の高まりは望ましいところなのですが、原料となる古紙には様々な紙が混入している上に、繊維も繰り返し使用することで劣化が生じます。これらの理由から長期保存が必要となる文書や書籍への利用はなるだけ避けた方が良いと考えられています。また、社外に提出する書類などには白さの点で上質紙などの非再生紙をご利用になることをお勧めいたします。

2. これからの紙のこと 

紙は私たちの日常生活においてなくてはならないものであり、同時に文化や産業など人類の発展に大きな役割を果たしてきました。紙の生産性の向上によって安価に紙が手に入るようになるにつれ、紙の消費も膨大な量に膨れ上がりました。

日本に住む私たちは現在、何不自由なく様々な紙を選択し使用することができますが、紙の原材料となる木々の伐採が環境破壊、森林資源の減少につながるとして問題視されています。私たちの大切な資源は無限ではなく有限です。日本には古くから「反古(ほご)」という言葉がありました。「反古」とは、書き損じた紙のことを指しますが、紙が貴重であった古の人びとは「反古」を大切にとっておき、字の練習用などに再利用したといいます。環境保護の観点から生み出された再生紙に通じるものがありますね。古代の人びととは違い、現代の私たちには紙を再生する技術があります。今後、ますます再生紙の重要性は増していくことでしょう。限りある資源だからこそ、今一度身の回りにある紙の重要性を確認し、感謝する気持ちを忘れないようにしたいものですね。

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