
ところで、封筒の個性は、形の違いだけではありません。貼り合わせ方もいろいろあって、それぞれに呼び名までついています。例えば、よくある裏面の中央で貼り合わせているものを「センター貼り」、左右どちらかの側で貼り合わせているものは、「隅貼り」または「サイド貼り」、「Lタイプ」などと呼びます。洋形封筒は、展開するとトランプのダイヤの形になることから「ダイヤ貼り」。変わったところでは、左右どちらにも糊しろがあるものを「カマス貼り」と言い、口が広く入れやすいのが特徴です。
貼り合わせ方だけではありません。封筒には窓まであります。封筒の「窓」とは、宛名の部分が見えるように開いている枠のことを言います。主に請求書など、中の書類にあらかじめ宛先が印刷されているものに使われます。窓にもそれぞれ呼び名があり、窓部分がセロハンタイプのものは「セロ窓」、グラシン紙を用いたものは「グラシン窓」、切りぬいたままは「オープン窓」と言うのだとか。「オープン窓」は、その形態上、内容物が破損する可能性があるため、郵送用には使えません。グイーティングカードなど直接手渡しするもの向きと言えます。
また、CDなどの郵送用に内側に緩衝材を貼ったタイプもあります。そういえば、書類の保存用によく使われるもので、繰り返し開閉ができるようにフラップ部分に玉ヒモがついていているものもありますね。大量の書類の郵送や整理ができるように、側面にマチがついているものも。こんなふうにざっと眺めただけでも、封筒って、本当に多彩で個性派ぞろい。
では、実際にどんなサイズがあって、それぞれどのような用途に適しているのか、代表的なものをご紹介しましょう。